映画「ローガン」は親子のストーリーと過激なアクションの素晴らしい作品

(http://www.foxmovies.com/movies/logan)

こんにちは。アメリカ北部アイオワ州から南部ミシシッピー州までアメリカ国内を縦断中、ポートレートフォトグラファーのKeiです。

ヒュー・ジャックマンとパトリック・シチュアートのXMEN引退映画としてR指定でありながらも大ヒットを記録しているローガンのレビューを行います。

予告編を見ても分かるように、年老いたローガンを中心に映画は全体的にかなり重いトーンで進みます。

ヒュー・ジャックマンの引退映画との役割を果たしつつも、親子のストーリー、アクションを盛り込んだ満足できる映画でした。

廃れてしまったウルヴァリン

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XMENシリーズを通して、色々な葛藤を繰り返しながらもヒーローとして活躍してきたウルヴァリン(ここからは映画に従い、ローガンと書きます。)は時折弱さを見せることはあっても、その肉体的・精神的な強さは常に保ってきました。

そんなローガンも「Logan」では全く雰囲気が変わります。歳を取り、不死身の能力を失い、チャールズも除く仲間たちも失ったローガンは、全くヒーローらしからぬ姿を見せます。

最初から無精髭で足を引きずりながら登場し、ミュータントでも何でもない人間との戦闘においても苦戦するシーンから始まりました。

それは映画が進む中でも変わることはなく、逆に精神的にも衰退した彼の姿が明らかになっていきます。

精神的にも擦り切れてしまった彼の姿を見ているのは何とも切ない気分になりました。映画の中でローラがこう言います。「チャールズが言っていたよ。『あなたは死にたがっているんだ』って」

何らかの形で力を取り戻すのではないか、何かが彼に活力を与えるのではないかと期待し、映画を見進めるのですが、彼のその疲れ切った姿は変わりません。

映画「ローガン」は最終的に敵との戦いではなく、ローガン自身が自分自身と葛藤していくといったことが中心に話が進んでいくように感じます。

ラスト10分までは衰退したローガンの姿を見続けることになります。

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プロフェッサーXも年老い、衰退し、薬なしでは自分の力をコントロールすることができません。時折力が暴走し、他人の支えなしでは移動することもままならないほどです。

XMENを導いてきたプロフェッサーXもここでは全くの厄介者です。

ただ、この映画ではミュータントとしての彼の能力ではなく、知識と言葉でローガンを導きます。

父と子のストーリー

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年老いて、不死身の力を失い、生きる気力まで無くしたローガンに対し、最後まで諦めないローラの姿が非常に魅力的でした。

序盤ではローラは一切の言葉を交わさない一方、チャールズがローガンを励まし、彼が死んだ後にはローラがローガンを引っ張ります。

生きる気力を失い、暗いトーンで映画が進む中、ローラのひたむきに生きようとする姿には心が温まりました。道中で助けた家族の家で、夕食を共にしたときには、ローガンとローラは家族のあり方を不器用ながらも感じ、ちょっとした笑みを浮かべます。

映画全体の家族の描写の仕方には、先進国の文化を表現しているように感じました。

ローガンとリチャードはシリーズを通して数多くの強敵と戦ってきます。大切な人たちを守ることだけに一生懸命になっていて、家族を持とうなどと考えたこともなかったローガンは、ローラとリチャードの関わりにおいてどうしても自分のやり方を通そうとします。

まるで現代社会で本当に大事なものを見失い、自分の学生生活、仕事でいっぱいになっている人々の姿を重ね合わせてしまいました。

R指定の過激なアクション

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ローガンはR指定されており、かなり過激で暴力的なシーンが出てきます。

ローガンと、彼と同じ能力を持ったローラ共に体内に刃を持ったミュータントということがあり、斬り合い刺し合いのシーンばかりでした。その描写も一切手加減がなく、人間の肉感をしっかりと表現しています。

私はあまり残酷なシーンの映画を見ることはないのでたじろいでしまいました。

「内容自体はいいが子供には見せられない」というシーンでいっぱいでした。

ウルヴァリンの死について

映画の終わり方的にはあっという間にローガンの死を迎えてしまい、何ともさっぱりとしない終わり方だったかなと思いましたが、これだけのシリーズ物のヒーローを死に導くのはかなり難しかったのではないかと思います。

XMENシリーズを台無しにするような終わり方にすることは簡単にできても、これ以上の死に方を導き出すことはなかなかできません。

ヒュー・ジャックマンのXMENシリーズ引退映画としての役割は十分に果たすことはできたと言えます。

まとめ

アメリカでは本編が終わったら、最後のロールエンディングも見ずにほとんどの人が席を立ってしまいます。

ドクター・ストレンジのように最後に何かあるのではないかと思い、画面が完全に暗くなるまで待っていたのですが、何も起こりませんでした。

最後に流れるカントリー風の音楽を聴きながら、途切れるように終わってしまった映画のエンディングに自分の中で整理をつける、そんなひと時を過ごしました。

映画を観終わった後にはどうしてもレビューを書かずにはいられないという気分になりました。

総評として、映画「ローガン」は親子の絆、家族のあり方について考えさせられる素晴らしい映画です。