クリティカルシンキングとは?アメリカ留学で求められる批判的思考力

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日本では暗記型、アメリカではクリティカルシンキングをもとにした客観的な思考が重要視されます。

両方の方法にもそれぞれの良さがあり、状況に応じて必要なタイミングが違いますが、アメリカの大学では圧倒的にクリティカルシンキングの必要性が高いです。

米大学への進学・留学を考えているなら確実に身につけておきたいスキルの一つでしょう。

ただ、日本ではクリティカルシンキングを重視した教育が行われることはあまりなく、なかなか理解しにくいところがあります。私はアメリカでの生活が1年を超え、その考え方にも慣れてきたので、その違いを説明します。

日本の教育、アメリカの教育

日本の暗記型教育

日本では詰め込み教育と呼ばれる、暗記型の教育が主流です。

歴史の授業を例にとってみてみます。日本の中高教育において歴史は歴史であり、そこに議論の余地はありません。

そこに自身の意見を挟もうものなら、先生に「静かに聞いてください」と言われてしまうかもしれません。歴史は過去の事実として捉えることを求められ、そこには改善の余地も、意見を挟む必要もありません。

これには大学受験が大きく関わっているのでしょう。

大学側は受験してくる多くの学生に対し、何らかの方法で合否を判断しなくてはなりません。マークシートを使用した記憶力のテストを行う方が多くの人数の評価を下すには簡単で、今のような試験方法を取ってしまいます。

ご存知の通り、大学受験が学生のキャリアを決める上で非常に重要な要因となるので、中高教育は受験の準備をするために同じような方向に傾かざるを得ません。

アメリカでのクリティカルシンキング

アメリカでの教育では暗記はそこまで重視されることがなく、クリティカルシンキングというものが求められます。記事内で詳しく説明しますが、ここでは自分の意見を主張する力と言っておきましょう。

留学した当初は授業で求められることが、日本の微妙に違うことに気がつき、戸惑った経験があります。違うということは感じつつ、何が違うのかはっきりと理解することができずに、困惑しました。

暗記型の教育に慣れてきた日本人にとって、クリティカルシンキングの考え方は新しく、慣れないものです。

留学し始めた日本人学生のために、クリティカルシンキングとは一体何なのか、アメリカで一年生活してきた経験をもとに考えてみました。

日本と比較して、大学への入学や奨学金の機会を考えて見ても、アメリカではテストのスコアよりもエッセイを重視します。

ここでもクリティカルシンキングに挙げられる自分の意見を主張する力が求められていることがわかります。

クリティカルシンキングとは?

英英辞書による定義

クリティカルシンキングとは日本語で批判的思考と訳されますが、そのまま批判すればいいというわけではありません。この日本語訳のまま話を進めてしまうと誤解を生みそうなので、英語辞書に書かれているCritical Thinkingの定義を見てみましょう。

The objective analysis and evaluation of an issue in order to form a judgement.

(引用:English Oxford Living Dictionary)

Oxford Dictionaryに基づくとCritical Thinkingとは「判断を下すために行う、問題の客観的な分析と評価」だそうです。

「客観的な分析と評価」であって、批判ではありません。

間違えやすいところですが、クリティカルシンキングでは批判的な思考である必要はなく、客観的な立場を保ち意見を持つことが求められます。

私が感じた大学の解釈

クリティカルシンキングの定義は曖昧で、教授によっても解釈が少しづつ変わっていることがあります。

分析、評価、問題解決と、段階を分けてクリティカルシンキングをすることを求める教授がいたり、単に意見を持つことを求める教授がいたりと様々でした。

どの教授も自身の意見を持つことを歓迎していた印象があります。

ただ、意見を持つことは多くの場合、意見の相違を生みます。

日本であれば強い主張や、他人と違った考え方は、和を乱すものとして捉えられ、あまり良い印象を持たれませんが、アメリカでは裏付けに基づく意見の相違は悪いことではありません。

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たとえ、他の人とは違った意見だとしても、しっかりとした裏付けを持って意見を述べることができれば、それは良い発言とみなされます。

私たち日本からの留学生は日本人としてのバックグラウンドがあり、生きてきた文化も違うので、考えることが違って当たり前です。

なぜそのような違った見方を持っているのか、日本で生きてきた経験を含めた裏付けを持って発言することができれば、一目置かれることでしょう。

英語を母国語としない留学生でも、自国での経験を活かせば有利に戦えるのです。

まとめ

繰り返しになりますが、暗記型の教育とクリティカルシンキングにどちらが優れているか述べるつもりはありません。

それぞれに良さがあり、必要な機会が違うだけです。

ただ、アメリカに留学をするのであれば、大学で求められるクリティカルシンキングというスキルを知り、身につけておくことに損はありません。