非ネイティブの言語を使用して、違う文化で生活をするというのは想像している以上に苦労が伴うものです。
コミュニティカレッジへの進学のために始めてアメリカに来てから1年半が経ちますが、留学当初のことを思い起こすと大きな苦労をしたことを覚えています。
寮の自分の部屋から一歩でも外に出るのが怖く、クラスと食事の時間以外に必要がなければ、一切外出をしないようになってしまった時期もありました。
環境に慣れ、英語も話すことができるようになると徐々に友達ができるようになってきますが、友達がいないと英語があまり伸びないという矛盾が存在します。
英語では「Step out of your comfort zone」という格言があります。「現在の居心地のいい場所から一歩踏み出してみなさい」という意味です。
初めは勇気を振り絞って友達を作っていってみましょう。
第一印象を大切に。挨拶をしてみる
日本では知らない人に用もなく挨拶をしたら変に思われますし、先生や年上には多少堅苦しい敬語を使った挨拶をしなくてはなりませんが、アメリカでは非常にラフな挨拶をします。
田舎では知らない人に対しても気軽にHi!と声をかけますし、先生に対しても挨拶の方法が変わることもありません。物怖じすることなく、”Hi!”と声をかけることができれば印象が上がることは間違いなし。
日本ではあまり慣れない”How are you?”という言葉ですが、うまく使うと距離感が縮まります。こんな風に使ってみましょう。
A: “Hi! How are you?”
B: “Good! How are you?”
A: “Alright!”
こんな形で相互的に相手の調子に気をかけるのが欧米での一般的な挨拶です。挨拶から会話が始まるなんてことも。
挨拶をするときに相手の名前も言ってみる
アメリカでは上に加えた挨拶に付け加えてお互いの名前を呼び合うことがとても一般的です。
“Hi John! How’s going?”
上にあげた挨拶のもう一つ上のレベルとして”Hi!”のあとに名前を呼んであげることができると相手に与える印象はかなり上がるでしょう。
日本ではあまり馴染みがないですが、親しみが生まれるので積極的に名前を呼んでいきましょう。心の距離が縮まります。
食堂で一人の人のテーブルに座ってみる
一人で食事をするのは非常に心細いものです。一人になる可能性の高い食事時が一番つらいときでした。
よほどの理由がない限り、他の一人で座っている学生も同じように考えていることでしょう。
上の挨拶から始めて一緒にご飯を食べてみるといいでしょう。お互いの自己紹介から始まり、一人ではないという安心からでしょうか、結構会話が弾むことがあります。
私自身、親友の一人は食堂で偶然食事を共にしたことがきっかけで仲良くなりました。
学生寮のラウンジに行ってみる
学校の寮にはテレビだったり、ビリヤードだったりが置いてあるラウンジというのがあります。
時間があったら立ち寄ってみてはいかがでしょう。ビリヤードをして遊んでいたり、スポーツゲームを見ていたりと、のんびりと時間を過ごしている学生がちらほらといるはずです。
テレビの内容からだったり、ビリヤードを一緒に遊ぶことで会話が始まるかもしれません。
心の壁を作らない
「心の壁を作らない」というのは見落としがちで非常に重要な友人作りのポイントです。
周りの友人を見てみてください。せかせかしていたり、怒っているような人よりも、温和な雰囲気を漂わせている人の方が近寄りやすいですよね。
自分自身が漂わせている雰囲気は自分ではそうしているつもりがなくても相手には伝わってしまいます。
特に第二言語の英語を話しているうちは知らぬ間に「英語を間違えたらどうしよう」「うまく発音できていなかったらどうしよう」と怯えて、不安そうな雰囲気を醸し出してしまいます。
聞き取りに不安があったりするとためらいがちになることもあるかもしれませんが、自信を持って話をしてみましょう。分からなければ曖昧にせず、しっかりと分からないと伝えることが大切です。
自信を持って接することで、相手に与えるプレッシャーが少なくなります。
カメラを持っていると同じ趣味の友達ができるかも?留学にはカメラを持っていくといいですよ。
インディアナ州のDePauw Universityというリベラルアーツカレッジでコンピュータサイエンスを専攻。現在はIndianapolisのITコンサルティング会社でSoftware Engineerとしてウェブ開発の仕事をしている。