こんにちは。ポートレートフォトグラファーのKeiです。
以前から途上国支援に興味があり、アメリカへの進学を決めたのも国際社会で支援をしていくことを見据えてのことです。
コミュニティカレッジで必修のEnglish Composition IIというクラスでリサーチエッセイが最後の課題として出されたので、興味のある途上国支援をテーマに色々と調べ上げました。
エッセイに書ききれなかったこと、追加で加えた情報を記事としてまとめました。
貧困の負のサイクルとは?
資本主義の世界には貧困から抜け出しにくい仕組みが出来上がっています。
- 貧しい家庭に生まれたために、高等教育が受けられない。
- 高等教育を受けていないために、良い仕事につくことが難しい。ここでいう良い仕事というのは給料の面です。
- 給料が低いために、子供に高等教育を受けさせることができない。
この1-3の繰り返しが生まれるため、貧困から抜け出すことが非常に難しいです。(もちろん不可能ではありません。)
私はこれを負のサイクルと呼んでいます。
この負のサイクルは日本にも、アメリカにも存在しますが、特に発展途上国ではそれが顕著です。
- 貧しい家庭に生まれたために、両親の仕事を手伝わなければならない。
- 教育を受けていないために、仕事が見つからない。
- 仕事がないために、子供に食わせていくことができない。
家庭によっては両親がAIDS等によって亡くなってしまっていることもあります。若くして生きていくための収入を自分自身で稼がなくては行けないために、教育を受けている余裕はありません。
人によっては読み書きもできず、生涯にかけて低賃金で労働を続けていかなければなりません。
貧困の負のサイクルを改善するには何が必要なのか?
この負のサイクルを改善するためにはいくつかアプローチの方法があると思います。
- 雇用を増やす。
- 金銭的に援助を行う。
- 最低限の教育を受けられるようにする。
- 社会主義国となる。
極端な方法も含めましたが、この中でも長期的に持続可能で現実的な教育システムの構築に私は目をつけました。
MOOCsとは?
今ではMOOCs(Massive Open Online Courses)と呼ばれるオンラインで高等教育を受けられる仕組みが急速に発展してきています。
MOOCsとしてはCoursera、Code Academyなどが有名どころです。
他にもKhan Academyなど基礎的な算数・英語・理科とともにプログラミングの勉強をすることができるウェブサイトがあります。
TEDxにUniversity of Toronto Schoolsの学生のプレゼンテーションがあります。MOOCsの特徴と利点がわかりやすく説明されています。
オンライン教育システムの概要
MOOCsをさらに発展させて、途上国に特化したオンライン教育システム構築を提案します。
オンラインで学習できる設備が整っていますが、私はこれをさらに途上国用に特化し、国と提携してカリキュラムとして提供したいと考えています。
というのも、途上国では先進国のような高速のネット通信はまだ使える地域が限られています。途上国用に特化することで、低速のデータ通信でも接続ができるようにします。
Khan Academyのようなシステムは現在、学習の補助として使われているのが一般的です。これを私はメインの教育にしたいと考えています。
今では途上国でもネット環境は整ってきていますし、中華製のタブレットであれば格安で手に入れることができます。システムを構築し、整備することでどんな国でも十分に実用化できます。
オンライン教育システムの利点
- 子供達のペースで学習を進めることができる
- どこからでもアクセスすることができる
- 生活において必要な知識も身につけることができる
- 小学校・中学校卒業と同等の資格を得ることができる
子供達のペースで学習を進めることができる
大人数のクラスでは学習能力の差が開きやすいです。
授業についていけない子どもがいる一方で、どんどん先へと進んでいってしまう子どももいます。
特に途上国のような教育制度が整っていない地域ではその格差がより大きく広がっています。
オンラインでの教育システムでは生徒に合わせて授業内容を変更することができるので、習熟度に合わせて何度でも繰り返し学習させることが可能になります。
どこからでもアクセスすることができる
教室も教師も必要なくなるため、家族のために働かなければならない子供達も空いている時間に勉強することができます。
パートタイムで時間のあるときに勉強できるというのは、両親の仕事を手伝うために学校を中退する子供の数を減らすことにつながります。
生活において必要な知識も身につけることができる
20世紀から始まった西洋式の教育は長期的な子供達の成長を見据えているため、短期的に大きな利点はありません。
別の言葉で言うと、化学・数学を勉強しても実生活にあまり大きな影響がないということです。
一方途上国の子どもたちには1日1日を生活していくことができる能力を身につけることが必要です。5年後、10年後の生活のためにまで人生の投資をしていく余裕はありません。
AIDSなど健康面などの情報も不足しています。地域に応じた病気の情報とその対処法を授業に含むことも容易です。
国と提携してのオンライン教育では地域に合わせて、必要な情報をカリキュラムに含むことができます。
小学校・中学校卒業と同等の資格を得ることができる
Khan Academyは復習や予習に適しています。
既存のKhan Academyのようなシステムは学校教育の補助として使用するのに適していますが、職につながるものでも、資格を得られるものでもありません。言い換えると、学校のための学習です。
ただ途上国では学校制度そのものが確立されていないので、今のような仕組みでは成り立ちません。オンラインの学習システムを中心の学校教育として設定することで、その問題を解決することができます。
国連との提携
プロフィールにも書いてありますが、私は国連に就職することを考えていました。ただ、国連で働くことは手段であって、目的となっては本末転倒なのかなとやっと最近になって思うようになりました。
影響力はありますが、そこで身動きが取れなくなってしまっても、仕方ありません。
国と提携してカリキュラムを立てていく中で、国際機関のバックアップがあれば、活動が行いやすくなると思うので、国連と提携して活動を行っていく可能性があるということまでに留めておきます。
情報を集めつつ、従来の方法に捕らわれない画期的な方法を模索していきます。
https://ryugakubox.com/developing/
インディアナ州のDePauw Universityというリベラルアーツカレッジでコンピュータサイエンスを専攻。現在はIndianapolisのITコンサルティング会社でSoftware Engineerとしてウェブ開発の仕事をしている。