Kindle Unlimitedでの月額980円で指定の本が読み放題のサービスが始まりましたね。
夏休み中でやることのない私は早速一ヶ月の無料期間を使用して試してみることにしました。
そこで読んだ本が「超一流の雑談力」。なんともキャッチィーなタイトルです。
日本語での雑談を弾ませる方法について書かれていますが、海外での生活をしている私は英語での雑談について考えてみました。
英語のでの雑談は自己開示よりもジョークが使える
会話の序盤でぜひ取り入れていただきたいテクニックとして挙げられるのは、適度な「自己開示」をすることです。 自己開示とは、文字どおり自分を開くこと。自分はこういう人間です、と相手に伝えることです。
具体的なやり方としては、「自慢話はしない」「軽い失敗談を話す」といったことが基本になります。
引用:安田正「超一流の雑談力」
自己開示で自分を低く見せるより、英語で雑談を始めるときにはちょっとしたジョークを入れるといいです。
つい先日、財布をなくしてソーシャルセキュリティカードの再発行の手続きをしに行ったときのことでした。
重要な書類を取り扱うソーシャルセキュリティーのオフィスには、入り口のところに警官が立っていて、銃や刃物など凶器になるものを持っていないかどうか確認してきます。
私なんかはもちろん普通に「ないです。」と答え、カバンの中身を見せるのですが、私の後ろに並んでいたおばさんは少し違いました。
「銃や刃物など凶器になるものはないか?」という質問に対しておばさんは、「あいにく今日は持ってくるの忘れちゃったわ」とジョークを交えての返事を返しました。
これには私は一本取られましたね。
アメリカでの雑談はこういったジョークから会話が始まっていくことが度々あります。
そのようにして会話をかけられても、ジョークが飲み込めずに話が弾まないことがほとんどなのですが。笑
「え?何て言った?」みたいな。
わからないことを上手に聞き返す方法
聞き方にもポイントがあって、まずは聞き方自体の問題です。 「すみません、○○って何ですか?」とストレートに聞くのでは、無知な印象を与えてしまうので、 「勉強不足で恐縮なのですが、今おっしゃっていた○○というのは、どういうものなんでしょうか? ××のようなものなのでしょうか?」 などと、丁寧に質問することに加え、自分の解釈や意見、あるいは関連しそうな情報を足してたずねることです。 そうすることで、「話を聞いている」「理解しようとしている」という能動的な姿勢が伝わり、印象がよくなります。
引用:安田正「超一流の雑談力」
私も以前の記事でこのように書いたことがあります。
何かを相手に質問するときはただ投げやりに質問だけをするのではなく、質問とともになぜそれを訪ねようと思ったのかという自分が質問に至った経緯を軽く説明するか、自分自身はそのことについてどのように考えているのかということを伝えたほうがいいでしょう。
アメリカでの会話においてWhyとBecauseはとても密接につながっています。
Whyに対してBecauseを上手に繋げる人は会話のうまい人と言えるでしょう。この理論を頭に入れておくと会話もうまくいくはずです。
引用:留学BOX「留学先で会話が弾まないのは英語ではなくて文化の違いが問題かも!」
筆者の安田さんも言われていますが、特にアメリカでは質問に対してのこの理由付けは、会話を弾ませるために大きなポイントとなります。
相手に何かを伝えるときに必要なのは3つのポイント
この本ではただ単なる雑談についてだけではなく、その雑談をビジネスの会話に繋げていくところまで話を広げています。
話の流れを切らないで、相手の注意を引きつけるために必要なのは3つのポイントを挙げることだとしています。
いよいよ本題に入ったとき、特に本題の最初の部分では、雑談で温まってきた空気を冷ましたくありません。 しかし本題なので、きちんと主旨を伝えなければならない。そんなとき、相手の興味を引っ張りつつ、正確に伝えるにはどうすればいいのでしょうか? まずその入口として挙げられるのは、「この話のポイントは3つあります」といった話全体の予告をすることです。 簡単にできるテクニックなのですが、その効果は絶大です。 「ポイントは○個あります」と言われると、相手の話を理解しようと聞く準備を始め、思わずメモを取りたくなってしまうのです。
引用:安田正「超一流の雑談力」
アメリカの大学で最も重視されることは3つのポイントに絞ること
3つのポイントを用意することは、アメリカの大学で勉強することの中で最も大事なものの一つとして、繰り返し教えられます。
例えば大学一年生の授業では、導入・3つの内容・結論という形のエッセイを繰り返し教わりました。
一つ伝えたいことを用意し、その結論をサポートするために3つの要素(学年が上がるにつれ、求められる文字数が上がるとこの限りではありません)をエッセイの中央のBodyに入れることが良いエッセイだとされています。
プレゼンテーションの授業でも同じく、伝えたいことを3つに絞るように口すっぱく教えられます。
これは伝えたことが4つ以上だと何が伝えたいのかはっきりせず、2つ以下だと内容が薄くなってしまうからです。
その学んだことを踏まえ、人々が話すのを見ていると、話の上手な人はこの「3」という数字をうまく使っているように感じます。
スティーブジョブスの伝説のスピーチでも3つのポイントをうまく使っている
私の尊敬しているスティーブジョブスも有名なスタンフォード大学の卒業スピーチの冒頭でこのように述べています。
Today I wanna tell you three stories from my life. That’s it. No big deal. Just three stories.
引用:Steve Jobs “2005 Stanford Commencement Address”
(今日は3つの話をしたいと思います。それだけです。たった3つしかないのですから、大したことはありません。)
冒頭で「大学を卒業したことがない」とジョークを取るところも、この記事の1つ目で述べたばかりですね。
彼はこのジョークを使うことで聴衆の注意をぐっと引きつけています。
まとめ
文化の違いによっても、笑いのツボが違ったり話す話題が変わったりと、雑談の方法も少し変わってくるみたいですね。
そしてもう一つ見落としがちなことがあります。育ってきた環境が違うということです。共通の話題がないために話が弾まないんです。
アメリカで日本のミュージシャン、例えば「嵐」の話をしても通じるわけないですよね。日本のドラマの話にはもちろんならないです。
現地の人はアメリカンフットボールだったり、現地のドラマの話をするわけです。そんな中でもボランティアをすることで友人と共通の話題を持つことができます。
引用:留学BOX「アメリカ留学中の英語学習にボランティアがおすすめな3つの理由」
このように会話が思ったように弾まないのは英語のせいだけではなく、文化の違いからくるものかもしれませんよ。
上の3つのポイントを意識して楽しく雑談をできるといいですね。
今日取り上げた「超一流の雑談力」はKindle Unlimitedでも読むことができます。
インディアナ州のDePauw Universityというリベラルアーツカレッジでコンピュータサイエンスを専攻。現在はIndianapolisのITコンサルティング会社でSoftware Engineerとしてウェブ開発の仕事をしている。