車の購入の際にドイツ人の友人に勧められ、TransferWiseという海外送金を利用しました。
聞いたこともない送金方法で、初めは半信半疑だったのですが、使ってみると非常に簡単で、安全だということがわかりました。
TransferWiseは送金マッチングシステムを使用しており、従来の送金方法よりも非常に安く海外送金を行うことができます。
目次
トランスファーワイズとは?
TransferWiseは2011年にSkypeの元社員によって設立された送金マッチングシステムです。
実際にお金を両替するのではなく、それぞれの国にプールしてあるお金を国内で移動させるだけで実際に送金しているかのようにお金を移動させることができます。
YouTubeに載っている公式の動画を見るとわかりやすいでしょう。(英語)
銀行を介した送金にかかる手数料
TransferWiseの送金の仕組みを説明する前に、従来の銀行送金の仕組みを説明します。ここは使い方に関して一切関係ないのでTransferWiseの送金の仕組みまで飛ばしてしまって問題ありません。
銀行を介して送金を行うと2種類の送金が別々にかかっています。
1.為替レート手数料
インターネットで「ドル為替」と検索すると検索時の為替のレートを見ることができます。
そこに書かれている金額で送金が行うことができると考えている人もいるかもしれませんが、実際に送金を行う際にはこの金額では両替が行われてはいません。
両替をするときに数パーセントの手数料がかかるため実際のレートは検索したときに出ているものよりも高くなっています。
2.銀行手数料
銀行は送金する金額に応じて、大体750円から5000円の銀行手数料を取っています。
上の為替レート手数料に加え、銀行手数料もかかるために海外送金をする際には実際の為替レートよりもかなり多くの費用を払っているのです。
TransferWiseを使うと手数料が安くなる2つの仕組み
1.為替レート手数料無料
TranferWiseは各国に貯めてあるお金のプールからお金を移動させ、送金をしているように見せているだけで実際に海外送金を行っていません。
そのため銀行を介した送金と違い、為替レート手数料は一切かかりません。(その日の為替の中値を使用します。)
お金の送金をしていないので手数料を取る必要が一切ないというわけです。
2.送金手数料無料
最低の送金手数料は送金額の1.5%で金額に応じて6%まで上がります。
誰かからの紹介でTransferWiseを始めると初回限定で20ドルの割引がききます。送金手数料がかからないと書きましたが、この割引があったからでした。
少額の送金の場合は送金手数料もレート手数料も一切かからないため、50万円以下の送金において最強と断言できます。
TransferWiseの利点
- 手数料が圧倒的に安い
- 料金明細がわかりやすい
- サポートがしっかりとしている
手数料が圧倒的に安い
記事の始めで説明したようにTransferWiseは実際に送金をするわけではなく各国にためてあるお金のプールからお金を移動させるだけなので、為替レートの上乗せ手数料がかかりません。
そのため他の送金手段に比べて手数料が圧倒的に安いです。
料金明細がわかりやすい
銀行など他の機関を利用する際には、銀行手数料・上乗せされた為替レートと二種類確認するところがあり、わかりにくい限りです。
その一方TransferWiseは手数料・為替レートを明確に表示しているので料金明細が一目でわかります。
サポートがしっかりとしている
USサポートから電話での対応を受けたのですが、一切待たされることなく、数分で問題を解決することができました。
以前Appleに質問をしたときにはたらい回しにされ、2時間以上かかりましたが、TransferWiseでは全くそんなことはなく数分で回答を得ることができました。
英語での対応でしたがノンネイティブの私にも親切に対応してくれて、印象は非常に良いです。
サポートはかなりしっかりしてると言えます。
追記(2016/08/11):後日メールでの対応も受けましたが、素早く、しっかりとした対応をされていました。電話上で英語を話すことに不安がある方はメールを利用しても全然問題はなさそうです。
TransferWiseの欠点
欠点は以下の二つですがその欠点は全然問題にならないくらい魅力的な送金方法です。
- 日本語対応していない
- 送金できる最高額は100万円
日本語対応していない
記事作成時現在(2016/08/11)ホームページは日本語に対応しておらず、英語を使用することになります。
ただ高い英語力を求められるわけではなく、海外在住・進学をしようとしている人には問題ありません。
100万円までの送金が可能
上限が100万円までということですから学費の支払いには間に合いそうがないですね。
お小遣いなど現金が必要なものに関してはTransferWiseを利用して現地の口座に振り込みをし、それ以外学費・生活費の支払いなど100万円を超える高額なものはクレジットカードを使うといいですね。
TrasferWiseの利用手順
- アカウント作成
- 送金額の指定
- 送金元情報の入力
- 受け取り者の情報の入力
- 個人情報確認
- 詳細の確認
たったこれだけの作業で簡単に送金の準備ができてしまいます。
一度これらの情報を記入してしまえば次から簡単に送金を行うことができます。
1.アカウント作成
TransferWiseから名前・メールアドレスを打ち込んでアカウントを作成します。
Facebook・Googleからでも作成することができます。
2.送金額の指定
試しに1,000ドルを打ち込んでみました。
両替のレート・手数料・どのくらい節約できるのか上に表示されます。
他の送金手段に比べて圧倒的にわかりやすくていいですね。
3.送金元情報の記入
個人情報の記入をします。カタカナで記入を求められるところがあるので忘れないようにしてください。
4.受け取り者の情報の記入
自分自身の口座、その他の人の口座、ビジネスの3つのうちから1つを選択し、それぞれの口座情報を打ち込みます。
私は車の購入のために友人の口座に振り込む必要があったのでSomeone elseを選びました。
アメリカに送金する場合は口座番号だけでなく、Routing Numberと呼ばれるアメリカ独自の番号も必要になります。通帳・スマートフォンのアプリ・パソコンから確認できます。
5.個人情報確認
日本に在住している方
日本に在住している方は
- マイナンバーカード
- 写真付きのID
の2点が必要になります。
海外居住者
日本以外の海外居住者は以下の2点の書類が必要になります。
- 写真付きのID(パスポートがいいでしょう)
- 日本に住んでいないことの宣言書(Declaration Letter for Japanese Non-Resident)
海外居住者はマイナンバーカードを所有していないので、代わりにDeclaration Letterが必要になります。
指示に従って宣言書に記入してください。
Declaration Letter for Japanese Non-Resident
If you are a Japanese non-resident living abroad, and unable to obtain a My Number document, you can submit a signed declaration letter instead.
The declaration letter can be downloaded here. Please print the letter out, and sign it by hand.
You can then upload a copy of the signed declaration letter here.
メールでこれらの書類を送り、受理された後で、送金の手続きが行えるようになります。
ですから書類が受理されるまでは送金を完了させることはできません。ページを閉じてしまうと、入力項目をもう一度埋め直す必要が出てきます。
このあたりは少しわかりにくいところがあったので改善してほしいですね。
6.送金の詳細の確認
最後に送金の詳細を確認し、Confirmを押せば完了です。
まとめ
TransferWiseができたおかげで銀行を介して送金を行う必要が一切なくなりました。
これからは普段の支払をはクレジットカード、現金が必要な場合の送金をTransferWiseからといった使い方ができます。
この革新的なアイデアをきっかけにこれからの海外送金は大きく変わっていくと思います。私のような海外で生活をする日本人にとってありがたい限りですね。
インディアナ州のDePauw Universityというリベラルアーツカレッジでコンピュータサイエンスを専攻。現在はIndianapolisのITコンサルティング会社でSoftware Engineerとしてウェブ開発の仕事をしている。