先日、メールで「英語力がなければコミュニティカレッジに進学することはできないのか?」という質問をいただきました。
他にも気になっている方がいらっしゃると思うので、ブログ上でその質問に答えていこうと思います。
目次
英語力がなければコミュニティカレッジへの進学はできないのか?
この答えはYesでもNoでもあります。
厳密に大学に入学できるわけではないのですが、一部のコミュニティカレッジや大部分の四年制大学に設けられている条件付き入学を利用することで部分的に大学に入学することができます。
条件付き入学とは英語力の満たない生徒の受け入れを行い、大学内で英語教育を受けさせ、大学での授業を受けることができる英語力が身についた段階で大学への入学をすることができる制度です。
厳密に大学に入学するわけではないですが、アメリカに渡ることはできるので、質問の答えをYesでもNoでもあるとしました。
条件付き留学には欠点がある
条件付き留学は一見して入学が保証されている確実な手段のように見えますが、幾つかの落とし穴も存在します。
- 語学学校には英語の勉強したい留学生と日本人しかいないため、英語の伸びはネイティブに囲まれて生活したときほどではない。
- あまり英語が伸びなければ語学学校に学費を支払い続けることになる。
- コミュニティカレッジに通うよりも高額のお金がかかる。
留学生に囲まれて英語を学ぶ
留学生に囲まれて英語を学ぶということは、「他言語の習得を考えている」「他の国からの学生と友達になりたい」など、見方によっては必ずしも欠点になるわけではありませんが、英語の習得に限っては現地の学生と生活を共にするのが一番の近道です。
語学学校には先生を除いてネイティブはいないので、90%が現地学生のコミュニティカレッジに比べると、語学学校に在学中にネイティブの友人を作り、英語を学ぶ機会は少なくなります。
英語が一定レベルまでに伸びなければ語学学校にお金を支払い続けることになる
条件付き入学は英語力がなくても留学できるという利点がありつつも、英語力が一定レベルまでに上がらないと大学に入ることはできないという表裏一体の欠点があります。
語学学校の滞在が学校が始まる前の3ヶ月で終われば条件付き入学は成功だったと言えるかもしれませんが、それが半年、1年と伸びていくとそうも言えなくなります。
数年語学学校にいるのに大学に進学することすらできないといった話も耳にしたことがあります。
1ヶ月30万する語学学校の費用は、数年も滞在していれば莫大なものになるため、英語の伸びに応じて留学費用が変わってくる条件付き入学は、留学にかかる資金を計算しにくいという欠点もあります。
私は語学学校に通うことのメリットがあまり見えてこなかったのでコミュニティカレッジへの進学を決意したというところもあります。
コミュニティカレッジに通うよりも高額のお金がかかる
上にも述べたように語学学校の費用はだいたいのところで月に30万円かかります。一方で地方のコミュニティカレッジは年間200万円です。
コミュニティカレッジに滞在するのが学期中の8ヶ月のみとして計算しても、1ヶ月あたり25万円になり、コミュニティカレッジに軍配が上がります。
加えて語学学校を修了しても一切の学位は与えられませんが、コミュニティカレッジを修了後は準修士号が与えられ、そこから4年制大学への編入・日本の大学の3年次への編入など可能になります。
多くの斡旋会社では条件付き入学のデメリットを説明してくれない
誰でも留学ができると呼びかけ、実際はこの条件付き入学であると言ってる斡旋会社もあります。
確かに間違いではありませんが、条件付き入学を勧める斡旋会社の多くはこの条件付き入学のデメリットを説明してくれません。
なかなか語学学校を卒業することができずに留学資金が底をつき、大学に進学することなく日本に帰国することになんてなりかねません。
日本で最低限の英語力を伸ばしてから留学することがおすすめ
他にも一部のコミュニティカレッジでは英語力証明のためにTOEFLiBT45点を求めているところがあり、その大学にはかなり簡単に入ることができますが、正直そのスコアでは大学の授業についていけず、余計苦労することになるのではないかと思います。
私が大学出願時に提出した英検二級Aという英語スコアはTOEFL61点に換算されますが、そのスコアを持ってしても大学の授業は困難を極めましたし、他の人の二倍から三倍の時間を宿題・予習等に費やす必要がありました。
もちろんどんな英語力から始めても覚悟と根気さえあれば徐々に英語力は伸びていきますが、英語はいきなり大きく伸びるものではないため、低い英語のレベルから大学生活を始めたのであれば、相応して英語が伸びるにはかなりの時間がかかります。
ですから多くのコミュニティカレッジで入学の基準とされているTOEFL61点、もしくはそれに換算される英語スコアを取得するまで日本で英語を学び、そこまでの英語力が上がってから留学を決めるということがいいのではないかと思います。
まとめ
条件付き入学という方法や、英語必要用件のかなり低いコミュニティカレッジに進学するというのも一つの手ですが、以上の条件から日本で一旦英語力を伸ばしてから進学をするのがいいのではないかと思います。
日本にある程度の期間滞在するのであれば、その期間を利用して英語の勉強に打ち込めば、いくらでも英語は伸びます。オンライン英会話なども利用するといいでしょう。
他にも費用を削減して短期で集中して勉強してしまいたいということであれば、フィリピン語学留学なども考えられます。
インディアナ州のDePauw Universityというリベラルアーツカレッジでコンピュータサイエンスを専攻。現在はIndianapolisのITコンサルティング会社でSoftware Engineerとしてウェブ開発の仕事をしている。