危険なドナルドトランプの移民政策、アメリカ留学生の不安とは?
2016年アメリカ大統領選の結果を受け、当時の留学生として移民政策や将来への不安をどう感じたかを記録した記事です。

(写真:https://www.donaldjtrump.com)
この記事は2016年11月、アメリカ大統領選挙直後にアイオワ州へ留学していた私が書いたものです。以下の評価・不安・予測は当時の私の視点として残しています。その後実際に何が起きたかを後から書き換えるのではなく、明確な事実誤認だけ修正しました。
2016年11月8日は、アメリカにとって歴史的な日となりました。
2015年から続いたアメリカ大統領選挙戦で、異色の存在として注目を集めてきたのが共和党のドナルド・トランプです。一切の公職経験がない候補であり、強い言葉を繰り返して度々注目を集めてきました。
アイオワ州は大統領候補者選びの最初の大きな舞台となるIowa Caucusesが行われる州ということもあり、アメリカ大統領選は私にとってとても身近なものでした。私の周りには、彼が大統領になることはないだろうという雰囲気が強く、私自身も彼が大統領になるとは想像していませんでした。
何人もの友人は「もし彼が大統領になったら、私は日本にでも移住するよ」なんて言っていたほどです。
選挙戦が進むにつれ、有力候補が次々と脱落し、共和党の候補として残ったのはドナルド・トランプでした。これだけでも非常に驚きましたが、選挙直前まで私はヒラリー・クリントンが勝つ可能性が高いと思っていました。
最終的にトランプが選挙人団で勝利し、次期大統領となることが決まりました。
個人的には非常に残念な結果となりましたが、彼が大統領になると決まった今、過去を悔いても仕方がありません。
アメリカへの留学生にどんな影響を及ぼすのか、当時の私なりに考えてみました。
メキシコとの国境に壁を建設する、イスラム教徒の入国を制限する、など強硬な移民政策を主張していたため、これらの政策は少なからず留学生にも影響を及ぼすのではないかと私は不安を感じていました。
法的にも、言語的にも立場の弱い留学生は、注意深くこれからのアメリカ政治が向かう方向を見ていく必要があると考えました。
最悪の場合によっては、留学先の国を変更する必要まで出てくるのではないか。当時はそこまで考えていました。
トランプが民衆の支持を集めた方法とは?
私が恐ろしいと感じたのは、トランプの支持を集めた方法です。
私は、政策を説明するだけではなく、特定の集団への批判を繰り返し、人々が抱えていた経済や治安への不満と結びつけることで支持を集めたように感じていました。
当時の私は、それを第二次世界大戦前のヨーロッパにおける排外的な政治と重ねて見ていました。これはかなり強い比較ですが、2016年当時の私が感じた危機感そのものなので残します。
もちろん、アメリカには権力を分散し、行政・立法・司法を互いに抑制する仕組みがあります。それでも私は、政治家の発言によってマイノリティに対する社会の態度が変化することを心配していました。
留学生もそのマイノリティのうちの一人です。
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留学生に対する3つの不安
学費の上昇
当時の私は、留学生への授業料や奨学金の条件が厳しくなり、アメリカ留学の費用がさらに上がっていくのではないかと不安に感じていました。
実際の学費や留学生向け奨学金は、連邦政権だけで決まるものではなく、州・大学・基金などさまざまな要因で変わります。「トランプ政権になれば必ず学費が上がる、奨学金が削られる」と断定できるものではありません。
それでも、当時の私にとって留学費用は現実的な不安材料でした。
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人種差別の拡大
アメリカは多様な背景を持つ人が生活する国ですが、私はトランプの発言に危機感を感じていました。
当時トランプが強く批判していた対象には、メキシコからの移民やイスラム教徒などが含まれていました。アジア人が同じ形で政策の中心的な対象になっていたわけではありませんが、排他的な態度が広がれば日本人留学生にも影響するのではないかと考えていました。
理由は2つあります。
- 人々の態度が排他的になる
- 多様性が下がることで、異なる背景を持つ人への理解が下がる
人々の態度が排他的になる
当時の私は、アメリカで起こっている問題の原因を移民に求める政治的な言説が、移民に対する敵対心を強めるのではないかと心配していました。
それが続けば、留学生へのプレッシャーも高まるのではないかと考えていました。
多様性が下がることで他の人種に対する人々の理解が下がる
日本を例に挙げてみましょう。
日本では、日常生活の中で外国籍の人や異なる文化的背景を持つ人と関わる機会が少ない地域もあります。
私は、異なる背景を持つ人と実際に関わる機会が少ないことが、無理解や偏見につながることがあると考えています。
これは私の考えですが、同じようなことがアメリカでも起こるのではないかと当時は心配していました。
学生・就労ビザの発行が難しくなる
ビザ政策は、留学生に直接影響するところです。
2016年当時の私は、移民に対して強硬な姿勢を示す政権になれば、学生ビザや就労ビザの審査・制度も厳しくなるのではないかと予測していました。
これはあくまで選挙直後の予測であり、「学生ビザの発行条件は毎年必ず厳しくなっている」という意味ではありません。
卒業後にアメリカでの就職を考えているのであれば、ビザ制度がどう変わっても企業にとって魅力的な存在になる必要がある、という考えは当時から強く持っていました。
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まとめ
私は今いるコミュニティカレッジをもう1年で卒業するため、卒業まではアメリカに滞在するつもりでしたが、その後どうなるのか正直分かりませんでした。
政策によっては、日本の大学、もしくはヨーロッパの大学への編入まで考える必要があるのではないかと思っていました。
単位の移行が不安材料ですが、それはまた別の記事で。
とんでもない方向にアメリカ、そして世界が進まないように、ただただ願うばかりでした。